第9分科会
分科会テーマ
09
無戸籍問題と司法書士
~無戸籍者の前に立ちふさがる雲を共に払おう!~
担当
全国⻘年司法書士協議会
民法・不動産登記研究委員会
場所
4階 407会議室
開催趣旨・目的
皆さん、想像してみてください。
あなたの両親が誰であるかを証明するものが何もないとしたら。車の免許証を取得することができないとしたら。
就職の際、本人であることを証明するものを提供できないとしたら。
それは「生きづらさを感じる」というレベルではなく、「生きていくのが困難である」という状況ではないでしょうか。
我々民法・不動産登記等研究委員会は、昨年度のひょうご全国研修会の分科会において、親子法制の改正をテーマとして取り上げ、その際に、無戸籍問題を改めて勉強する機会を得ました。
確かに今回の嫡出推定の規定が改正されたことにより、一定の方が救済される可能性はあります。
しかしながら、そのためには法律婚を行うことが前提とされており、法律婚ができない、あるいは選択しないという方もいらっしゃいます。
また、嫡出推定規定以外を原因として無戸籍となってしまう場合もあります。
本分科会では、まず無戸籍問題の概要・背景を共有したいと思います。
次に、無戸籍問題の解決に向けて取り組まれている、井戸まさえ様を講師にお招きし、無戸籍問題の現状をご講義いただきます。
そして最後に、司法書士としてこの問題に対し、何ができるのかを皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。
多くの司法書士にとっては必ずしも身近な問題とはいえず、雲を掴むような話だと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、一人一人が問題に向き合うことで、“雲”を突き抜けた先のよりよい社会の“蒼”写真を描くことが出来るはずです。
本分科会に参加して、ともに考え行動してみませんか。
皆さんが司法書士として、あるいは一人の人間として、考え行動した結果が「雲外蒼天~よりよい未来の共創」につながると信じています。
研修内容
・委員による報告
・外部講師による基調講演
講師紹介

講師
井戸まさえ氏
Ido Masae
経歴
東京女子大学大学院博士後期課程修了
博士(生涯人間科学)
東洋経済新報社勤務を経て2005年より兵庫県議会議員(2期)
2009年、衆議院議員に初当選
無戸籍問題他、法の狭間で苦しむ人々の支援等を行う
東京女子大学・関西学院大学非常勤講師
書籍
『無戸籍の日本人』(集英社)
『日本の無戸籍者』(岩波書店)など