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第10分科会

分科会テーマ

10

信託の専門家へ  

~民事信託と商事信託の活用における司法書士の役割~ 

担当

一般社団法人 民事信託推進センター 

ふくし信託 株式会社 

場所

3階 301会議室

開催趣旨

大相続時代を迎え、さらに相続登記の義務化を目前とする今日、市民から寄せられる遺言や相続に関する相談は、間違いなく増加傾向にあります。

財産の承継方法に関心が寄せられるのと並行して、ライフステージの前段階である財産の管理方法にスポットライトがあたるのは当然の成り行きかもしれません。

そして、その両者を時系列で繋ぎ、継続的なスキームを構築できるのが信託の大きな特長と言えます。 

ここ数年、司法書士は民事信託支援業務における専門家のトップランナーでした。

契約書の作成、信託の登記、信託口口座の開設など組成に携わる支援業務から、開始後の支援業務に至るまで、陰に日向に当事者の支援を担ってきたと自負しています。 

しかし、多岐にわたる市民からの要望に対し、民事信託だけを駆使して応えられるものではなく、また、親族などに適切な受託者がいないため、民事信託の組成を断念せざるを得ない事例も少なくありません。

いわゆる「親なき後支援」として民事信託を活用しようとする場合、信託期間が長期に及ぶため、新たな受託者を確保しなければならず、その実現可能性は決して高くないのが実状です。 

そこで、主に家族間で完結する民事信託に加えて、信託会社が受託者となる商事信託も活用することによって、財産管理、財産承継に関する市民の要望に幅広く応えることが可能となります。

司法書士が、民事信託と商事信託から成る信託の仕組みを正しく理解し、市民の要望に応えるツールとしてそれらを適切に活用できたとき、信託の専門家としての新しい司法書士像を創り出すことも決して夢物語ではないでしょう。 

研修内容

前半

講義

  • 民事信託の有効活用事例の紹介 
  • 司法書士は信託会社をどのように活用したらよいか

後半

グループワーク

  • 事例を題材として民事信託、商事信託の活用方法を検討してみる 

講師紹介

講師

ふくし信託 株式会社

概要

ふくし信託株式会社は令和4年10月に開業し、福祉に特化した信託会社を目指しています。適切な受託者見当たらないとの理由で信託を諦めている障害を持つ親やいわゆる御一人様の死後事務のお悩みについてこれを解消する信託を提供し、お客様と共に長い人生を伴走させて頂ければと望んでいます。 

講師

一般社団法人 民事信託推進センター

概要

平成26年(前身の法人は平成23年)に設立し、民事信託支援業務に携わる専門家(民事信託士)の育成、民事信託に関する研鑽、福祉型信託を取り扱う信託会社の支援といった主に3つの目的を掲げ活動しています。会員数約750名。司法書士を中心として、弁護士、税理士などの士業が主な会員です。